Brewing Guide #1 ということでコーヒードリッパーの選び方を解説します。
私はドリッパーごとに抽出方法を変えているのですが、全て解説すると物凄い文字量になるので今回はドリッパーの紹介のみ。次回は代表的なドリップ方法を解説します。
今回紹介するのは3種のドリッパー。
1. カリタ ウェーブドリッパー155
2. Origami ドリッパーエアーS
3.ハリオ V60
この3種類ですが、私は豆の焙煎度、抽出量、忙しさによって変えています。
例えばカリタウェーブは浅煎り〜深煎りまで安定して抽出でき、味の再現性も高いです。急いでいる朝に雑にドリップしても味があまり変化しません。それぞれ解説していきます。
1. カリタ ウェーブドリッパー155
焙煎度:浅煎り〜深煎り
抽出量:1~1.5人前
再現性:★★☆
メリット:テンポよく抽出できる。お湯の注ぎで粉が崩れにくい。
デメリット:フィルターが詰まりやすい。
コメント:
とにかく使いやすいです。私の焙煎豆はこのドリッパーでテスト抽出しています。
抽出スピードが速いので、コーヒーのネガティブな成分が出にくいです。
蒸らしてゆっくり抽出、というのはあまり向いていませんので、50g、50g、とコーヒーが落ち切ってからお湯を追加していきます。
このテンポよく抽出できるのが最大のメリットで、少し勢いよくお湯を注いでも粉が崩れにくく、抽出がとても楽です。
ただ粉が細かいか、微粉が多く入るとフィルター詰まりしやすいように思います。
2. Origami ドリッパーエアーS
焙煎度:中煎り〜深煎り
抽出量:1~2人前
再現性:★★☆
メリット:2種のフィルターが使える。かわいい。
デメリット:あんまりないかも。売ってるお店が少ないぐらい。
コメント:
かわいいですよね。カラーも豊富で家に置くだけでも良いです。
私はエアー(プラスチック)を買いました。陶器は予熱したくなるので...
メリットに挙げたように、ハリオの円錐フィルターとカリタウェーブフィルターが両方使えます。
ただ、私はハリオの円錐フィルターしか使いません。
浅煎りの豆は円錐フィルターだと抽出技術の差が出やすく、あまりおすすめはしません。中煎り〜深煎りはゆっくり抽出してもネガティブ成分が出にくいので、円錐フィルターでゆっくり抽出したい時に使います。
深煎りの豆をゆっくり蒸らして、豆が内包している旨味をできるだけ多く抽出する。そんな使い方に向いていると思います。
3.ハリオ V60
焙煎度:中深煎り〜深煎り
抽出量:1~3人前
再現性:★☆☆
メリット:味が出やすい。慣れれば豆に合わせた抽出の調整が可能。
デメリット:あまり初心者向けでない気がする。浅煎りには向かない。
コメント:
言わずと知れた、ハリオを、日本を代表するドリッパー。
海外のカフェでもHARIO V60と書かれているメニューがあります。
初心者でも美味しいコーヒーが淹れられると紹介されることが多いですが、個人的には難しい分類に入ると思います。
フィルターとドリッパーが張り付きにくく、抽出スピードが遅くならないというメリットがありますが、それはORIGAMIが一枚上手です。
V60は元々ネルドリップを参考にしています。ネルドリップは深煎りをじっくり抽出するのに向いています。
出口が先細なので、お湯とコーヒーが触れ合う時間が長く、過抽出になりやすいです。
過抽出になるとコーヒーのネガティブな部分が出てきます。嫌な酸味、辛味など。
ただ慣れてくると、深煎りの豆をじっくり抽出することで甘みを引き出すこともできます。当店の深煎り・超深煎りはネルドリップとハリオV60を推奨しています。
まずは手に入りやすいコーヒードリッパーについて紹介しました。
当店激推しのクレバーコーヒードリッパーは個別で紹介します。
次回:抽出方法について。